『東洋法制史研究会通信』は、主に法学部に属する中国法制史研究者によって組織される「東洋法制史研究会」(1982年発足)の不定期刊のニュースレターである。
本『通信』は元より非公開のものではないが、配布の範囲がほぼ会員内に限られるため、当然図書館等には収蔵されてはいない。ところが掲載記事の中には学術的な価値を持つものも少なくなく、またその性格に従って時に第三者の論文中で引照されることもある。
そこで、主にそうした際の参照の便宜を図るために、本会では『通信』の総目次と、著者から了解を得られた過去の記事の幾つかをインターネット上で公開することとした(「『通信』公開についての申し合わせ」2002年8月21日)。
試行号(1987年6月23日) | |||
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《記事》 | 北京大学法律学系留学生活入門 | 高見澤 磨 | |
《書評》 | 岸本美緒「『租覈』の土地所有論」 | 森田 成満 | |
《資料》 | 東洋法制史研究会の歩み(第1回~第5回) | ||
《予告》 | 東洋法制史研究会、本年度夏期集会の予定 | ||
第2号(1988年6月15日) | |||
《記事》 | 中国の法学定期刊行物──中国みやげ話 | 高見澤 磨 | |
《新出史料》 | 雍正『崇明県志』「巻首」「買価承価説」「批田人情過投田根(附)」 | 滋賀 秀三 | |
《通信》 | 近ごろ読んで面白かった論文、四点 | 蒲地 典子 | |
第3号(1989年2月23日) | |||
《記事》 | 「東洋法制史研究会」成立の頃 | 奥村 郁三 | |
台湾における中国法制史研究の概況 | 黄 源盛 | ||
張希坡・韓延龍主編『中国革命法制史』(1921-1949)上冊に就いて | 宮坂 宏 | ||
訳注『清明集』書評の補 | 滋賀 秀三 | ||
中国における中国法史学界の近況──人について | 高見澤 磨 | ||
《アナウンスメント》 | 「日本の大学における東洋法制史教育の歴史と現状」の調査協力のお願い | ||
第4号(1989年5月10日) | |||
《記事》 | 「中国法律史国際学術討論会」特集号について | 宮坂 宏・寺田 浩明 | |
中国法律史国際学術討論会に出席しての印象 | 宮坂 宏 | ||
中国法律史国際学術討論会の模様等について | 寺田 浩明 | ||
《紹介》 | 宝テイ県档案と乾隆題本──中国第一歴史档案館見聞記 | 寺田 浩明 | |
第5号(1991年5月1日) | |||
《書評》 | 中村正人「清代における正当防衛」 | 森田 成満 | |
汪潜編注『唐代司法制度──唐六典選注』 | 七野 敏光 | ||
季衛東「調停制度の法発展メカニズム──中国法制化のアンビバレンスを手掛りとして」 | 高見澤 磨 | ||
M.J.Meijer, SELF-DIFFENCE | 中村 正人 | ||
《工具書紹介》 | 宋代の判語を読むために | 川村 康 | |
《近刊案内》 | 『中国珍稀法律典籍集成』『中国法律史国際学術討論会論文集』『明大誥研究』 | ||
《資料》 | 『東洋法制史研究会通信』総目次(試行号~第5号) | ||
第6号(1992年3月31日):東洋法制史研究会10周年記念特集号 | |||
《記事》 | 「東洋法制史研究会」発足10周年に当たって | 滋賀 秀三 | |
最近二年来の中国法史研究 | 武 樹臣 | ||
アメリカ合衆国における中国法制史研究の現状──1991年の学会報告から | 蒲地 典子 | ||
《書評》 | 胡留元・馮卓慧『長安文物与古代法制』 | 斎藤 秀昭 | |
《資料》 | 東洋法制史研究会の歩み(第1回~第10回) | ||
第7号(1993年5月1日) | |||
《記事》 | 滋賀秀三教授特殊講義報告(上) | 松田 恵美子・中村 正人 | |
《書評》 | Philip A. Kuhn, Soulstealers: The Chinese Sorcery of 1768 | 喜多 三佳 | |
第8号(1993年10月18日) | |||
《記事》 | 滋賀秀三先生頌寿祝賀会 | 寺田 浩明 | |
中国法制史研究の状況と発展 | 鄭 秦 | ||
《論文紹介》 | 李貴連「中国法律近代化簡論」 | 松田 恵美子 | |
第9号(1995年5月10日) | |||
《記事》 | 研究者紹介 | 高見澤 磨 | |
滋賀秀三教授特殊講義報告(下) | 中村 正人 | ||
《資料紹介》 | 『東坡烏臺詩案』中の律・勅・刑統遺文 | 川村 康 | |
第10号(1996年8月20日):第10号記念号 | |||
《巻頭言》 | 第一○号記念号に寄せて──想い出の記 | 中村 茂夫 | |
《記事》 | 文字改革・共通語(原語=普通語)普及と教育 | 宮坂 宏 | |
講演会聴講二題 | 松田 恵美子 | ||
《記念企画》 | 日本の大学における東洋法制史教育の現状 | 編集部 | |
第11号(1997年8月9日) | |||
《記事》 | 家産分割における店舗をめぐる一史料 | 滋賀 秀三 | |
清律の完成と発展 | 鄭 秦(谷井俊仁訳) | ||
第12号(1998年9月21日) | |||
《訃報》 | 佐伯有一会員の逝去を悼む | 滋賀 秀三 | |
《記事》 | 持統紀九年条の「原放行獄徒繋」について | 佐立 治人 | |
『金山県保甲章程』「罪名図説」箚記 | 川村 康 | ||
第13号(2001年8月21日):東洋法制史研究会20周年記念特集号 | |||
《記事》 | 「東洋法制史研究会」発足20周年に想う | 奥村 郁三 | |
20年を振り返り | 七野 敏光 | ||
「秋審余滴」補遺 | 中村 茂夫 | ||
中国政法大学図書館(海淀区キャンパス)参観報告 | 高見澤 磨 | ||
《資料》 | 東洋法制史研究会20年の歩み | ||
第14号(2005年8月22日) | |||
《記事》 | 東京大学法学部図書館の漢籍、及び台湾関係資料について | 西 英昭 | |
小特集:「贖」のねだん | |||
贖銅のねだん | 川村 康 | ||
贖銀のねだん | 中村 正人 | ||
第15号(2006年8月21日):東洋法制史研究会25周年記念特集号 | |||
《記事》 | 「東洋法制史研究会」発足25周年を祝して | 奥村 郁三 | |
比附と類推 | 滋賀 秀三 | ||
岡田朝太郎著作目録(稿) | 西 英昭 | ||
《資料》 | 東洋法制史研究会25年の歩み | ||
『東洋法制史研究会通信』総目次(試行号~第15号) | |||
第16号(2009年3月6日):特集「滋賀秀三会員を偲ぶ」 | |||
《記事》 | 追悼 滋賀秀三先生 | 奥村 郁三 | |
追悼 滋賀秀三先生 | 宮坂 宏 | ||
滋賀秀三先生をしのんで | 森田 成満 | ||
1981年春、「これが」 | 七野 敏光 | ||
滋賀秀三先生を偲ぶ | 高見澤 磨 | ||
滋賀秀三先生の思い出 | 松田恵美子 | ||
滋賀先生の思い出 | 喜多 三佳 | ||
滋賀先生の思い出 | 中村 正人 | ||
自然な説明、容易に理解――滋賀秀三先生を偲ぶ―― | 石岡 浩 | ||
滋賀先生を偲んで | 松原健太郎 | ||
滋賀先生の書斎 | 赤城美恵子 | ||
《記事》 | 滋賀会員を偲ぶ文章リスト | 編 集 部 | |
第17号(2009年8月18日) | |||
《記事》 | 滋賀秀三先生を偲ぶ会兼出版記念の会 | 赤城 美恵子 | |
国立国会図書館蔵『本庁審察紀事稿』について――ある秋審成案集の紹介―― | 高遠 拓児 | ||
姜曄編著『旅順日俄監獄掲秘――近代遠東歴史沉重的一頁――』(大連出版社、帝国主義侵略大連史叢書、2004年4月)及び旅順日俄監獄について | 高見澤 磨 | ||
『宋史』列伝中の配役関係記事 | 川村 康 | ||
近代中国法制関連欧語論文データベース(仮)について | 西 英昭 | ||
第18号(2010年8月18日):特集「島田正郎会員を偲ぶ」 | |||
《記事》 | 島田正郎先生を偲んで | 佐藤 邦憲 | |
島田正郎先生をしのんで | 森田 成満 | ||
島田正郎先生との論争 | 岡野 誠 | ||
島田先生の御講義 | 喜多 三佳 | ||
島田正郎先生と雑律訳注 | 川村 康 | ||
島田正郎先生の思い出 | 石岡 浩 | ||
《記事》 | 島田会員を偲ぶ文章リスト | 編 集 部 | |
第19号(2011年8月):東洋法制史研究会30周年記念特集号 | |||
《記事》 | 東洋法制史研究会発足30周年にあたって | 佐藤 邦憲 | |
この三十年 | 寺田 浩明 | ||
東洋法制史研究会30周年を記念して──贅沢に暮らせることへの感謝── | 高見澤 磨 | ||
滋賀秀三先生の蔵書の調査にあたって | 赤城 美恵子 | ||
滋賀文庫引越顛末 | 西 英昭 | ||
村上貞吉とその周辺──人物情報紹介── | 西 英昭 | ||
《資料》 | 東洋法制史研究会30年の歩み | ||
第20号(2012年8月20日):特集「中村茂夫会員を偲ぶ」 | |||
《訃報》 | 中村茂夫先生を偲んで | 佐藤 邦憲 | |
惜別 中村茂夫先生 | 奥村 郁三 | ||
中村茂夫先生を偲んで | 森田 成満 | ||
中村茂夫先生のこと | 岡野 誠 | ||
はっとした瞬間 | 七野 敏光 | ||
中村茂夫先生へのお礼とお詫び | 高見澤 磨 | ||
中村茂夫先生の思い出 | 松田恵美子 | ||
中村茂夫先生を偲ぶ | 喜多 三佳 | ||
中村茂夫先生を偲んで | 中村 正人 | ||
第21号(2012年8月21日) | |||
《記事》 | 荻生北溪と清朝の則例集 | 高遠 拓児 | |
清末民国時期法制関係日本人顧問に関する基礎情報・補遺(附:松岡義正・志田鉀太郎著作目録) | 西 英昭 | ||
中國政法大學圖書館藏日本《法制史研究》年刊的相關情況 | 趙 晶 | ||
第22号(2012年12月25日):創刊25周年記念号 | |||
《記事》 | 『通信』創刊の頃 | 寺田 浩明 | |
『東洋法制史研究会通信』編集長時代の思い出 | 中村 正人 | ||
研究会に参加する前のこと――中村茂夫先生と『東洋法制史研究会通信』についての思い出―― | 高遠 拓児 | ||
《資料》 | 『東洋法制史研究会通信』総目次(試行号~第22号)(MS-WORD版) | ||
第23号(2013年3月25日) | |||
《記事》 | "The Punishments of China"簡介 | 鈴木 秀光 | |
唐戸婚律16条臆談 | 川村 康 | ||
滋賀秀三先生を偲ぶ言葉 | 平石 直昭 | ||
第24号(2013年8月20日) | |||
《記事》 | オランダ滞在記――図書館及び関連情報の私的備忘録── | 西 英昭 | |
既婚女性の呼称表現 | 七野 敏光 | ||
《書評》 | 石岡浩・川村康・七野敏光・中村正人『史料からみる中国法史』 | 松田恵美子 | |
《評言》 | 川村康「唐戸婚律16条臆談」を読んで | 中村 正人 | |
笹倉秀夫氏の「比附」理解をめぐって | 川村 康 | ||
《資料》 | 東洋法制史研究会歴代役割分担 | ||
第25号(2014年4月15日):第25号記念特集「東洋法制史教育の現状と課題」 | |||
《記事》 | 教室での歳月 東洋法史の講義を通じて | 岡野 誠 | |
経験と課題、展望と指針 | 寺田 浩明 | ||
東洋法制史教育の経験と課題 | 鈴木 秀光 | ||
東洋法制史の講義について思うこと | 西 英昭 | ||
《記念企画》 | 日本の大学における東洋法制史教育の現状2014 | 編 集 部 | |
第26号(2014年8月19日):特集「中国法制史料の現代日本語訳」 | |||
《記事》 | 『唐律疏議』断獄律の現代日本語訳について | 中村 正人 | |
慶元勅訳読考 | 川村 康 | ||
『元典章』刑部・刑事裁判案件を現代日本語訳する | 七野 敏光 | ||
『天台治略』を翻訳して | 喜多 三佳 | ||
第27号(2014年12月20日):特集「石岡浩会員を偲ぶ」 | |||
《訃報》 | 石岡浩氏を偲ぶ | 岡野 誠 | |
石岡浩さんのこと | 七野 敏光 | ||
石岡浩会員追悼文 | 高見澤 磨 | ||
石岡浩先生の早世を悼む | 喜多 三佳 | ||
宛然として顔回の如く | 川村 康 | ||
石岡浩先生を偲ぶ | 中村 正人 | ||
石岡浩さんの思い出 | 陶安あんど | ||
石岡浩先生を偲んで | 高遠 拓児 | ||
石岡浩先生の思い出と秦漢刑罰制度研究 | 水間 大輔 | ||
石岡浩先生の訃報に接して | 赤城美恵子 | ||
第28号(2015年2月28日) | |||
《記事》 | 「秦漢変革」の可能性──簡牘史料が示す新たな研究方向について | 陶安あんど | |
清末の奉天で日本人が受け取った呈と稟 | 高遠 拓児 | ||
朝鮮刊『大明律講解』について | 田中 俊光 | ||
第29号(2016年8月22日) | |||
《記事》 | 『皇明条法事類纂』講読雑感 | 中村 正人 | |
中国方志叢書本『天台治略』補綴 | 喜多 三佳 | ||
温州における商会・行業協会の聴き取り調査及び調査実習報告 | 高見澤 磨 | ||
《書評》 | 林文凱「日治初期基隆土地糾紛事件的法律社會史分析(1898-1905)」 | 西 英昭 | |
第30号(2017年1月20日):第30号記念特集「日本の大学法学部における東洋法制史教育の意義」 | |||
《記事》 | 東洋法制史教育の意義について ──二つの講義ノートから── | 七野 敏光 | |
大学法学部における東洋法制史教育の意義 | 中村 正人 | ||
「実学」重視の大学における東洋法制史講義 | 赤城美恵子 | ||
《資料》 | 『東洋法制史研究会通信』総目次(試行号~第30号)(PDF版) | ||
第31号(2017年8月22日) | |||
《記事》 | 淡新檔案と石碑──淡新檔案12508の「厳禁自尽図頼」の石碑── | 鈴木 秀光 | |
続・朝鮮刊『大明律講解』について | 田中 俊光 | ||
『史料からみる中国法史』修補 | 川村康・七野敏光・中村正人 | ||
第32号(2018年8月21日) | |||
《記事》 | 絶学 | 寺田 浩明 | |
長崎『犯科帳』に見られる唐人関係案件 | 額定 其労 | ||
陳傅良『止斎先生文集』桂陽軍告諭百姓榜文所載律勅遺文 | 川村 康 | ||
第33号(2019年8月20日) | |||
《記事》 | 明代南京の官署志と『南京刑部志』 | 高遠 拓児 | |
条例「子貧不能営生養贍其父、因致自縊死、子依過失殺父律、杖一百流三千里」について――比照事例の紹介―― | 赤城美恵子 | ||
スタンフォード大学滞在記――東アジア図書館での史料閲覧と中国法制史ゼミナールの聴講を中心に(2019年2月4日~3月5日)―― | 久保茉莉子 | ||
第34号(2020年8月19日) | |||
《記事》 | [刑名枉錯の断例]の紹介 | 七野 敏光 | |
中国国家図書館善本特蔵閲覧室の模様 | 木下 慎梧 | ||
《資料紹介》 | 諸学連環の興――奥村郁三著『日本史上の中国』―― | 岡野 誠 | |
第35号(2022年8月25日) | |||
《記事》 | 収継と守志について | 七野 敏光 | |
東洋文化研究所大木文庫所蔵文献の紹介 | 木下 慎梧 | ||
第36号(2023年8月24日) | |||
《記事》 | あの頃… | 七野 敏光 | |
宋代における「編配」の意味について | 中村 正人 | ||
第37号(2024年8月22日)new!! | |||
《記事》 | 『天台治略』の著者、戴兆佳の実務日程 | 喜多 三佳 | |
公牘を中心とする清代の府・直隷州関連史料目録(年代順) | 木下 慎梧 | ||
『洗寃集録』巻之一「条例」所載申明遺文箚記 | 川村 康 |